エンドレス摘果作業

お疲れ様です。大雨洪水警報が発令され農作業中断した園主です。

 

1回目の摘果作業もとりあえずは終わり、2回目の摘果作業へとなりました。

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小さなりんご、変形したりんご、傷がついたりんご、、、ピンポン玉ほどに成長したりんごはいろんな個性が出てくる時期でもあります。

 

園内の木の下にはピンポン玉ほどの摘果されたりんごがゴロゴロと散乱。一見もったいないような気もしますが逆です。沢山実をつけてしまうと木が弱り来年以降の収穫量に大きく影響してしまいます。また、沢山の実を付ける事で小玉果となり味も落ちてしまいます。

 

そうならないためにも沢山摘果することがりんご栽培においてとても大事なんです。

 

「木箱に入るまで摘果」という言葉もあるくらい摘果作業というのはとても大事な作業。

今年は今のところ、りんごの生育や肥大も順調。いい出来秋を迎えれるように摘果に妥協なし!頑張ります。

りんごのカラマツ被害

お疲れ様です。雪溶けが早く進み気温も高く推移したためりんごの木の生育も早く進み管理作業に余裕のない日々を過ごしていました。
近年、地球温暖化の影響なのか?雪溶けが早く進み春の訪れも早く、りんごの開花時期も早まっているような気がします。生育が早いと春の霜の影響も受けやすく、今年も限定的ではありますが霜の影響を受けた地域もあるようです。

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カラマツ被害
りんごは通常開花後、受粉がしっかりできていれば中心花と言われる部分に結実しますが、中心花になんらかの原因があり結実しないということは良品生産、収量の確保のためにも大きな痛手となります。花が受精できなかったことによって実を結ばずに欠落することを通称「カラマツ被害」と呼んでいます。
不受精だった花はツルの部分が黄色くなり落ちる様が落葉樹のカラ松が秋になると葉が黄色くなって落葉する様とよく似ていることからこのように呼ばれるようになったと言われています。

今年は各地でカラマツ被害が見受けられます。当農園でも品種や場所によっては中心果の欠落している木もあります、、、。

 

カラマツ被害の原因
凍霜により雌しべや雄しべに障害を受け受粉機能が低下
開花期間中の高温や旱魃により雌しべが乾き受粉能力が低下
交配作業に使用した花粉の発芽率が低かった
なとなどの色んな原因が挙げられます。

 

カラマツ防止の対策
果物栽培の受粉作業はとても労力のかかる作業で「まめこ蜂」による交配が主流となっているのが現状ですが、できるだけ人の手による人工授粉を行うことで被害を最小に抑えることができます。人工授粉は一個一個の花に交配していく作業なので時間と労力は膨大です。

 

交配作業の種類(確実性の高いものから順に)
梵天コロンブスによる交配
◦ラブタッチによる交配
◦SSに取り付けるフルーツパウダーを使用しての交配
◦まめこ蜂や訪花昆虫による交配
◦自然交配


当農園では1、2の交配を行なっていますので今年のカラマツ被害も許容範囲内だと思っています。今年の場合、開花機に高温で台風並みの強風も吹いたことから3のフルーツパウダーでの交配もダメだったと聞きました。もちろん4、5のみの交配は言わずもがな。園地の形状、品種構成、も原因の一つではありますが、天気を変えることはできないので、人工授粉で確実に受精させることがとても大事なのです。

 

近年流行りの溶液受粉についての衝撃的試験結果

溶液受粉とは水、寒天、グラニュー糖を混ぜた溶液に花粉を混ぜてSSで散布し交配するというもの。かなりの省力となるためりんご農家の間で瞬く間に広がっていきました。しかし衝撃の試験結果が、、、
交配作業に使用する花粉は発芽率80%以上というのが基準となります。

近年カラマツ被害が深刻なこともあり、溶液受粉に使用する花粉の発芽率を調べたそうです、その試験結果が衝撃的でした。

溶液に純花粉を入れて30分後、60分後、120分後と花粉の発芽率を複数検体を検定した結果がこちら。
30分後 8%
60分後 4%
120分後 0% (平均)

1000ℓのSSで一回散布するのに30分。もはや手間ひまかけて溶液を準備し買えば高価な純花粉を無駄にしていたことが判明。私はずっとこの方法には疑問点が多く感じていたのでこの方法を試したことがありませんが、私の勘は的中です。

 

先人たちの知恵
昔の農家は、園地のあちこちに色んな品種を混植していました。これは訪花昆虫による受粉や自然交配率を高める方法の一つでもあります。作業効率を考えながら、交配しやすい園地作り(品種構成)も今後の課題。

これから、結実した果実を選りすぐり、摘果作業本番となります。せっかく交配し結実した実を摘果するという矛盾。これも秋に美味しいりんごを実らせるため。また来年沢山花を咲かせるため。

りんごの花満開

日本一の桜祭りも終わり、弘前はりんごの花盛りとなっています。
SNSにりんごの花の写真を投稿していますが、実はこの時期の農家は色んな作業がたくさんでてんやわんや。

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人工授粉
花が咲いたらまず行うのが、確実に結実させるための作業。受粉作業です。
近年、天候不順によりマメコハチによる受粉が確実ではなくなってきているので当農園では人の手による人工授粉を行うようにしています。何せ一個一個受粉するのでとにかく労力が膨大。でもやらないで後悔するよりいい。

 

来年の受粉用花粉の確保
人工授粉するにあたって必要なのが花粉。
りんごは違う品種の花粉が雌しべに付くことによって結実します。ふじには王林の花粉といった具合に。そのため当農園では王林の花を採取し来年用の花粉として1年間貯蔵し来年花が咲いたら交配作業に使っています。

 

摘花作業
沢山花が咲いたらいち早く摘花します。全ての花を結実させて訳ではなく選抜して選抜して結実させなければいけません。ほぼほぼ摘花するといっても過言ではないでしょう。りんごの木は花を咲かせるこの時期に最も体力を使うと言われています。なので木を健全に維持するためにも早めの摘花することが望ましいのですが、この作業もほとんど人の手作業、、、。

 

薬剤散布
数年前に全国的に猛威を振るった黒星病。この時期はこの黒星病の最重要防除時期です。生産者が防除で最も気を使う時期。毎日の天気予報をチェックし試験場からの黒星病飛散データを確認しながら散布日を決定します。今年は今の所黒星病の飛散も少ないようですがまだまだ気の抜けない日々です。

 


このように花が咲いたら花見とはいかず、りんご生産者は多忙を極める時期なのです。昨年のようにうまく結実できず苦労した経験があり、今年は全ての園地に交配作業を行いました。今年はきっと大丈夫。生育の早い品種ではしっかりと結実した証、実立ちも確認され一安心。
これから花も散り、本格的に摘果作業へと移行していきます。
まだまだ油断のできない時期ではありますがとりあえずは春の作業の山場は超えたご報告でした。

りんごの薪

昨年12月から始まった剪定作業も4月上旬で終わり、園内の後片付けやら伐採作業等色々とやることが多く慌ただしい春を迎えております。

 

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世代交代
りんごの木は剪定作業や、管理作業をしっかりとしていれば100年以上も育ちます。しかし樹皮の病気や根の病気、雪の重みによる枝折れなどで残念ながら生産性の悪くなってしまった木は伐採対象となってしまいます。本来ならばしっかりと佐藤家代々しっかりと管理できていればよかったのですが、、、。

それでも伐採、抜根された後には新たに苗木が植えられこれから何年も何十年もりんごを実らせてくれるでしょう。

使い方は色々
伐採された木は通常、青森の厳しい冬を乗り切るための冬場の薪ストーブの燃料として使われるのが一般的。何気なく普段から気にするこなく焚いていたりんごの薪ですが、海外では高級品として扱われ、特別な日や特別なお客さんが訪れた日などに焚かれているようです。ほのかに甘い香りがし日持ちもいいので人気があるようです。

最近では薪ストーブブームやキャンプブームなどで、薪の需要も高まりお問い合わせもいただくようになってきましたが、当農園の薪は全て行き先が決まっています。

素性の良い木は、地元のオーダーメイド家具屋さんへ渡り、職人の手によってキーリングや剪定作業で使用する鋸の柄、カットボード、、、。新たな命が吹き込まれます。

りんごの木は杉などの木に比べ捻れたり節も多く木材として使えない部分については地元の工務店社長が所有するフィンランド式サウナの燃料となっています。りんごの木が燃える香りも独特だとか。

普段は冬場の燃料としてだけ使用されているだけだったのにこんなにも色んな使い方があるのには驚きです。

燻製のチップにも向いているようで、青森特産の食材の燻製なんてコラボも面白いかななんて妄想するこの頃です。

インプットじゃなくアップデート

この時期、りんご農家のSNSには沢山の剪定投稿があります。
剪定会でこの人の剪定はどうだとか?師匠の剪定はやっぱりすごいだとか。
りんごの剪定にかける情熱が感じられます。それだけ生産者にとって剪定と言うのは大事な作業だと言うことです。

 

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インプット
こんな状況でも感染症対策をバッチリに各地で剪定会などが行われています。私もそうだったように就農したばかりだと形しか目に見えず、達人と言われるような人の数年後、数十年後の想像ができていませんでした。そうした方々に少しでも追いつきたいと沢山質問し、何度も何度も園地に伺い剪定方法を教えてもらったもんです。就農したばかりの私にもわかりやすいように説明してくれたのは今でも本当に感謝しております。一緒に剪定し何気ないひと言を忘れないように車に戻ってからメモし、その当時意味のわからなかった事も今ではこう言うことを言っていたのではないかと思えるようにもなってきました。
当時SNSなどは普及しておらず、剪定方法を習得するにはとにかく沢山の園地を自分の目で見て、達人の方々と同じ空間で同じ木に向かい鋸を引くことしかでしか習得できないと今でも思っています。本当に沢山の方々に好意にしていただき、沢山インプットしたのを懐かしく思います。

 

アップデート
仕事柄、りんご農家のSNSが自分のフィードに流れてくることが多いのですが、自分と同じように剪定作業を頑張っている投稿が多いです。
りんご作りを始め17年、まだ17回しか剪定していません。一年に覚えられる剪定技術なんてたかが知れています。いかに毎年毎年情報のアップデートをしていくことが大事だと思います。間違った情報を鵜呑みにし気付かずに何年も剪定してしまうと大変なことになってしまうこともあります。剪定方法に限らず、栽培方法も「これでいいんだ」「これが最高」だと思わず、常に栽培知識のアップデートをしていかなければなりません。

 

まとめ
品評会の受賞以来、沢山の生産者が園地視察に来られましたが、私自身まだまだ自分の園地や経営に満足しておらず、極論まだ自分のりんごが完璧にできたなんて思ったこともありません。自分のりんごは〇〇だから美味い!などと言ったこともない。こう言うことを言ってるってことは自分のりんごに満足していると言うこと。インプットばかりしているとパソコンがフリーズするように、定期的にアップデートしなければ。

いただきもの

お疲れ様です。

午後から雨予報でしたので、剪定はお休みしりんごジュースにする原料の選別作業をしておりました。

 

お客さんとの付き合い方

産地直送を始めてからもう15年以上に。その頃からお付き合い頂いてるお客さんの中には毎年のようにいろんなものを贈ってくれる方がいます。自分の息子や娘が産まれた頃からのお付き合いなので子供達の成長もSNSを通して楽しんでくれてるようです。毎年りんごの季節には沢山ご注文いただくばかりではなく、周りの知人や友人にも紹介してくれて本当に感謝しかありません。

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先日は、わざわざ子供達のために不知火を贈っていただきました。こちらではなかなか購入出来ない物。子供達も大喜びしています。

 

もうずっとご贔屓にしていただいてるお客さんにはこちらから行って直接お礼したいなと思う今日この頃です。

 

 

 

 

祝卒業

お疲れ様です!目覚ましの5分前には目覚めるようになったおじさん園主です。

 

卒業シーズンということで各学校で卒業式が行われています。一足早く行われた中学校の卒業式では、我が家の長男が在校生代表として卒業生の前で送辞を読み、沢山の人の前でも落ち着いて語りかける姿を見てまだまだ子供だと思っていたのに、いつのまにか成長していたんだなとしみじみ。

 

おてんば娘の通う小学校でも沢山の感染症対策をしての卒業式。

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おしとやかとは、無縁のおてんば娘ですが、この日ばかりは一生分の「可愛い」をいただきご満悦。この2年は沢山我慢して過ごして出来なかった事も多かった。それでもこうして友達と乗り超えてきたことは大きな力になるでしょう!