結実確保の努力はしたか?

お疲れ様です。連日の摘果作業により手の指が悲鳴を上げている園主です。

 

園内ではようやくりんごの実も膨らみ始め、結実状況が把握できるようになってきました。場所や品種、園地によってはカラマツといった不受精果があったりしますが今のところ病気の感染もなくまずまず順調といったところでしょうか。

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近年、地球温暖化の影響なのか?雪解けが早く進み、りんごの生育も早まりつつある現状ですが、今年は過去最速に早い生育で開花し、開花期間の低温、天気などによりマメコバチの活動も鈍り交配がうまくいかなかった生産者も多いようです。

私の感覚として春が早い年はカラマツ(不受精果)になりやすいと感じていて、数年前からはできる限り、人工授粉を行うようにしています。蜂や訪花昆虫による交配は天気に左右されやすく確実性が無いため、確率の高い人工授粉を選択したという訳です。しかし、人工授粉はとても時間と経費のかかる作業でやりたくてもできないという生産者も多いようですが、当農園は必ず毎年人工授粉をするようにしています。沢山いい花が咲いたとしても受粉できなければ全く意味がありません。春からいい出来秋にならないとわかっていても同じように秋まで管理作業をしなくてはいけないのです。どうせ同じ摘果作業するのならばしっかり結実した実を吟味しながら摘果したい。’成ったりんご’と’成らせたりんご’は絶対違うはず。それはお客さんも解ってくれていると思う。

このところ、指導者という立場では無いのにも関わらずカラマツ(不受精果)についての電話が多数寄せられる、、、。その大半は自然交配だったり、訪花昆虫による自然任せの交配ばかり。できることを放棄し、その結果がそうなったのなら自分のせいでは?とも思ってしまう。なかなか、客観的に見て人は自分の責任だとは思えない。何かしらの理由をつけ自分を正当化し逃げているようにも思える。これを糧に「来年こそは!」と思って今年も頑張ってほしいとアドバイスする。

地球温暖化の影響なのか、ここ数年何かしらの自然災害がある。旱魃、集中豪雨、台風、霜、猛暑、豪雪、、りんご栽培を始めてまだ18年ではあるが、ほとんどの災害は経験してきたように思える。その度に、できることは精一杯やってきたつもりだし、「来年こそは!」と強く思ってきた。そうして少しづつ成長していくしかない。

りんご作りは一年に一度しかできない。悔いのない年になるように精一杯頑張るしかない。