インプットじゃなくアップデート

この時期、りんご農家のSNSには沢山の剪定投稿があります。
剪定会でこの人の剪定はどうだとか?師匠の剪定はやっぱりすごいだとか。
りんごの剪定にかける情熱が感じられます。それだけ生産者にとって剪定と言うのは大事な作業だと言うことです。

 

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インプット
こんな状況でも感染症対策をバッチリに各地で剪定会などが行われています。私もそうだったように就農したばかりだと形しか目に見えず、達人と言われるような人の数年後、数十年後の想像ができていませんでした。そうした方々に少しでも追いつきたいと沢山質問し、何度も何度も園地に伺い剪定方法を教えてもらったもんです。就農したばかりの私にもわかりやすいように説明してくれたのは今でも本当に感謝しております。一緒に剪定し何気ないひと言を忘れないように車に戻ってからメモし、その当時意味のわからなかった事も今ではこう言うことを言っていたのではないかと思えるようにもなってきました。
当時SNSなどは普及しておらず、剪定方法を習得するにはとにかく沢山の園地を自分の目で見て、達人の方々と同じ空間で同じ木に向かい鋸を引くことしかでしか習得できないと今でも思っています。本当に沢山の方々に好意にしていただき、沢山インプットしたのを懐かしく思います。

 

アップデート
仕事柄、りんご農家のSNSが自分のフィードに流れてくることが多いのですが、自分と同じように剪定作業を頑張っている投稿が多いです。
りんご作りを始め17年、まだ17回しか剪定していません。一年に覚えられる剪定技術なんてたかが知れています。いかに毎年毎年情報のアップデートをしていくことが大事だと思います。間違った情報を鵜呑みにし気付かずに何年も剪定してしまうと大変なことになってしまうこともあります。剪定方法に限らず、栽培方法も「これでいいんだ」「これが最高」だと思わず、常に栽培知識のアップデートをしていかなければなりません。

 

まとめ
品評会の受賞以来、沢山の生産者が園地視察に来られましたが、私自身まだまだ自分の園地や経営に満足しておらず、極論まだ自分のりんごが完璧にできたなんて思ったこともありません。自分のりんごは〇〇だから美味い!などと言ったこともない。こう言うことを言ってるってことは自分のりんごに満足していると言うこと。インプットばかりしているとパソコンがフリーズするように、定期的にアップデートしなければ。